シャイノラ。

〈シャイノラ〉の展示会に行ってきました。

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2011年にアメリカ・デトロイトに設立され、MADE IN USAにこだわっているブランドです。この〈シャイノラ〉、初めて名前を見たのは佐久間裕美子さんの著書『ヒップな生活革命』でした。

 

経済破綻したデトロイトを拠点に、もう一度アメリカでものづくりをしていこうというバックグラウンドにまず興味を惹かれました。

 

ブランドのラインナップとしては、時計、革製品、自転車、そしてジャーナル(日記帳)。

 

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今回の展示会で、初めてきちんとアイテムを拝見したのですが、いい意味で想像を裏切られました。もっとカジュアルで低価格なレンジのものを勝手にイメージしていたので。

 

いやはや素晴らしいクオリティでした。

 

どのアイテムも丁寧かつ、きめ細やかに作られており、作り手の意気込みや魂が伝わってきます。

 

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それと、これまた勝手にメンズのみのブランドかと思っていたのですが、ウィメンズも豊富に揃っていました。

 

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WEBサイトも、クリーンかつモダンで、相当いい感じです。

 

www.shinola.com

 

品のいいポップさは、いつかのジャック・スペードを思わせますね。

 

いろいろなことがうまくいけば、デトロイトでの取材の模様をお届けできるかもしれません。なかなか行ける場所ではないので、楽しみです。

 

 

さて、ここからは個人的な話。

 

シャイノラに惹かれたのは、デトロイト発のブランドだったからというのは先に述べた通りです。

 

自分が初めてデトロイトを意識したのは中学1年生のとき。父親から「アメリカに転勤になるかもしれない、場所はデトロイト。」という告白を受けたその瞬間でした。結局、その話自体は流れてしまったのですが、以来「あのときデトロイトに行ってたら、いまごろどうなってたんだろうな〜」と、たまに夢想するのです。

 

ときは1990年。デトロイトで興った音楽、デトロイトテクノがまさにこれから盛り上がっていかんとするタイミング。

 

自分はある一時期デトロイトテクノを貪るように聴いていた時期があり、それが先の妄想につながるというわけです。

 

代表的なDJ、アーティストはたくさんいますが、とくに好きだったのはUR、アンダーグラウンド レジスタンスです。

 

www.youtube.com

 

このUR、とにかく硬派。ひたすらにストイック。メンバーの誰が作ったのかレコードに記されることはなく、宣伝活動やメディアへの露出もほとんどナシ。DJやライブの際はスキーマスクやバンダナで顔を隠すなどのポリシーがあったそう。

 

そう、というのは自分がURのことを知ったときには、すでに誰がメンバーで、どういった集団かというのが明かされていたので。

 

野田努氏の名著、『ブラック・マシン・ミュージック』にもURの話は出てきます。

 

www.kawade.co.jp

 

ストリングスなどを使った華やかな名曲(hi tech jazzとかJupiter Jazz)がとくに有名ですが、自分としてはダークで、スリリングな感じの楽曲に惹かれます。

 

www.youtube.com

 

治安が悪く、夢も希望もなく、救いは音楽だけ、というような状況下が見えるような曲というか。勝手なもんですね、平和な日本にいながらにしてそういうことを思うのは。

 

というわけで、シャイノラの展示会でデトロイトという文字をやたら目にしたせいか、その当時のことをやたらと思い出してしまいました。デトロイトほどではなかったけど、ある意味闇にいましたね、自分も。まぁ楽しい闇だったんですが。

 

ちなみに、UR関連を聴くならまずはこのMIXからどうぞ。

 

www.youtube.com